TAKE OFF

Reborn&Evolution

船井電機の進化の行方

世界のFUNAIで「想像」を「創造」しよう

例えばネックレスのペンダントトップがディスプレイになっていて、気分次第で色や模様が変えられたら面白いですよね。これが録画機能も持っていて、車のドライブレコーダーさながら映像を記録していれば、世界は今より安全になるはずです。ふと思ったことを口にすれば、自動でメモできたり、ツイートできたり、といったことも技術的に可能でしょう。 

部屋の壁紙がディスプレイになっていれば? 気分次第で模様替えできる「スマートウォール」ができるかもしれません。リモコンを探すまでもなく、スマートスピーカーに話しかければ同じ部屋の雰囲気がガラッと変わり、オフィスなら会議の時に壁いっぱいに資料を映し出せるでしょう。 

私たちが「一緒に働きたい」と考えているのは、そんな楽しい「想像」を、本当に「創造」しようとする若者たちです。 

当社は今年の採用に「Take off」というメッセージを掲げています。この言葉、もちろん「離陸する」という意味もありますが、同時に「熱中する」「挑戦する」といった意味も含んでいます。まさに、これから船井電機が若い皆さんと目指していきたいことを、一言で示す言葉でもあるのです。 

若い皆さん、私たちと一緒に、皆さんの人生を「Take off」していきませんか?

板東 浩二

このままではテレビが売れなくなるという「絶好のチャンス」

私たちは今、「Reborn&Evolution(生まれ変わって、進化する)」というスローガンを掲げ、全社を挙げて事業と組織の変革に向き合っています。 

なぜなら今、テレビやディスプレイは、想像できなかった何かに生まれ変わろうとしているからです。

私たちは今まで「映像デバイス」の市場で世界に打って出てきました。船井電機は生まれ変わる必要があるのか。そこに主に2つの要因が影響しています。

1つは、事業環境の変化です。これまで弊社は高い技術力を駆使し、安価で高性能なテレビやビデオを安定して供給することで、日本のみならず、世界のAV機器市場を席巻してきました。テレビを中心としたAV機器製造は、現在の船井電機の中核を担う基幹ビジネスです。

しかし今、AV機器の市場は一昔前と比較して、大きく様変わりしました。ひとり一台スマホを持つのが当たり前の時代になり、大衆に向けたコンテンツ発信のメインストリームも、放送から配信へと移行しつつあります。それに伴って、AV機器の需要もニーズの方向性も大きく変わってきています。ストリーミング配信に対応したスマートテレビに急速に置き換わっていくでしょう。そこにはチャンスも確実に生まれてきます。

そしてもう1つは、競合他社の台頭です。船井電機は「大量生産によるコスト削減」を強みとしてきましたが、近年では中国の電子機器メーカーが圧倒的な価格競争力を武器に市場を圧倒しています。とりわけ、これまで弊社の主力だった普及・低価格帯の製品における中国勢の影響は、年々大きくなる一方です。

このままで既存のAVに依存した事業構造を放置してしまっては、緩やかに事業規模は縮小していくばかり。今こそ、既存の事業構造、これまでひた走ってきたビジネスモデルから脱却して、船井電機の未来を支える新たな強みを見出し、育てていく必要があるのです。

市場環境は大いに変わりつつあり、もし立ち止まりでもすれば、一瞬先には衰退が待っています。しかし、変化の時代は絶好のチャンスでもあります。将来は、洋服のボタンが録画機能を持ち、靴にセンサーがつき、鞄がディスプレイになるかもしれません。そんな「想像」を「創造」したい方に、船井電機はできるかぎりサポートしていきます。

失敗しても成績が上がる!?

これから船井電機は、具体的にどのような進化を遂げるべきか。私は、大きく分けると「経営のマネジメント」「組織体制」2つの領域で変革が必要だと考えています。 

まずは「経営」です。未来を創造する場合「これをやれば100%うまくいく」と言えるものは何一つありません。100%成功するものなど、誰かが実現しているのです。 

ではどうすれば未来を創造できるのか。簡単に言えば、経営の意思決定スピードを上げることが必要です。例えば、ここに5枚のカードが伏せてあったとして、そのうち1枚が「あたり」だったとします。その1枚を引きあてるためには、誰より速く5回カードをめくってみればよいのです。そのために我々は、会議の運営方法だけでなく、予算を配分する会計のシステムまでも一新しました。 

次に「組織体制」です。こちらは2021年12月に、新製品・新サービスの開発と事業化をミッションとするBSI(Business&Solution&Innovation)事業部を立ち上げています。この部署では、例えば「既存のテレビを単品で売るのでなく、通信事業者などと組んでサブスクリプションモデルでセット売りできないか?」「テレビの販売後もアプリ、コンテンツ等を提供することで収益を上げられないか?」など、他社との業務提携も積極的に視野に入れた、さまざまなビジネスモデルを模索しています。 

また、人事制度も段階的に変えていく予定です。会社の評価が「失敗したら成績が下がる」、いわゆる“減点主義”になっていたら、誰も新しい挑戦をしようとは思いません。これからは社員の評価を「何かしたら成績が上がる」、さらに言えば「新たなチャレンジをすれば失敗に終わっても成績が上がる」“加点主義”にシフトさせ、若手や中堅の社員も参画しやすい新たな事業提案の機会を積極的に増やしていきます。一方、トップである私やリーダー層の役割は、若い世代のチャレンジを奨励し、挑戦の結果なら失敗をも歓迎し、その裏側で挑戦により生じた様々なリスクをカバーしながら後押ししていくことだと考えています。 

簡単に言えば、挑戦する人が主人公で、経営陣は主人公を支える役柄、といった会社を創りたいのです。 

人に言われた仕事を黙々とこなすタイプの方も必要な人材です。ただそれは、当社で言えばテレビの事業が成長していた時期に大切だった方たち。今は新たな時代を創り出す時期です。だからこそ私は、自分が考えたことを主張し、時には危ぶむ声をも乗り越え実現していくタイプの若手を心待ちにしています。 

板東 浩二

「正解」は与えられるものでなく、自ら創り出すもの

自分の話をすべき場面ではないかもしれませんが、実は私も、そんな若手でした。 

私はNTTに勤務し、1998年から2019年まで、キャリアの半分以上を「NTTぷらら」の社長として過ごしました。特に大きな経験は「ひかりTV」の立ち上げです。インターネットの黎明期、まだ写真のダウンロードにすら時間がかかっていた頃、私はあるイベントでカクカクと動く小さな動画を眼にしました。聞けば、インターネット経由で動画のデータを受信し、映像として映し出していると言います。 

そしてこの時期、NTTはデータを高速で送受信できる光ケーブルを全国に敷設し始めていました。将来はインターネットを経由して膨大な情報がやりとりできるようになるはずでした。 

その2つの事実がクロスした瞬間、私の中に新たなアイデアが浮かんだのです。サーバーに映像を保管しておけば、好きな時に好きなコンテンツが観られる時代が来るのではないか……? 

もちろん、誰も見たことがない未来を実現するまでには、数多くの高い壁が立ちはだかっていました。例えば映画を放映するため契約を進めようとしても「これは放送なんですか? 契約上、電波で配信するなら許可できますが、他の手段は想定していないので……」などと相手も困り始めてしまうのです。 

しかし、予想される技術的進化は必ず実現します。そして、人間は一度便利なものを手にするとそれを手放さなくなるはずなのです。

「Take off」! 両腕を翼のように広げよう

今思えば、この仕事は非常にクリエイティブでエキサイティングでした。実現までの方法、勝ち筋、よりよい市場を自分で見出し、まだ誰も体験していないものを説明していくのです。正解は、与えられるものでなく、自ら創り出すものでした。率直に言えば、周囲に「板東は何をやろうとしているのか」と言われたこともしばしばです。しかし必死で説明するうち、次第に仲間が増え、皆がアイデアを出してくれるようになりました。私の必死なさまを見て、利害関係がないのに助けてくれる人もいました。こうして2004年に「ひかりTV」の前身となる「4thMEDIA」を立ち上げると、私が退任する2019年までに、この映像配信サービス「ひかりTV」は会員数300万、売り上げもISPと合わせて約1000億円という日本有数の規模へと成長していきました。 そして2014年10月には、4K・VOD(ビデオオンデマンド)の商用サービスも開始しています。これは「ひかりTV」が日本で初めて実現したことでした。

そして私は今、そんな仕事をする若者を応援したいのです。 

仕事は、人生の多くの時間を割いて積み重ねていく自己実現の営みです。それが自分のやりたいことと重なって、スポーツやエンタメのように心躍るものになっていたら、これこそが豊かな人生ではありませんか。未来を受動的に受け取るか、自分の手で創り上げるかを比べれば、もちろん創り上げるほうが面白いに決まっています。そして船井電機は、今まさに、そんな「面白い」をエネルギーに動くベンチャー精神を持った企業へと変貌している最中なのです。 

ただし、ベンチャーと言っても、船井電機は創業60年を経たベンチャーです。当社には過去の先輩たちが発展・蓄積させてきたモノづくりのコアコンピタンスがあり、世界に広がった販売網があり、新たなチャレンジを可能とする資本もあります。 

若い皆さん、活力に満ちた、次世代の旗手の皆さん。 そんな船井電機で、皆さんのアイデアを実現してみませんか? 今、当社が掲げる言葉は「Take off」。私は、両腕を翼のように広げ、船井電機が蓄積してきた知見や資本をエネルギーに大空へ飛び立っていく若者たちの入社を心から楽しみにしています。

代表取締役 会長兼社長

板東 浩二

生年月日
1953年11月23日
出身地
徳島県

【学歴】

1977年3月
徳島大学工学部電子工学科 卒業
2021年9月
徳島大学大学院
先端技術科学教育部システム創生工学 博士課程修了

【略歴】

1977年4月
日本電信電話公社(現NTT)入社
1998年6月
株式会社NTTぷらら代表取締役社長 (2019年6月まで)
2010年6月
株式会社会アイキャスト代表取締役社長 (2019年6月まで)
2019年7月
株式会社NTTぷららEP(Executive Principal)
株式会社アイキャストEP(Executive Principal)
2021年7月
船井電機株式会社 代表取締役会長兼社長(現任)

【著書】

  • 「ハートで感じたら走り出せ」ダイヤモンド社
  • 「出会いは最大のレバレッジ」ダイヤモンド社